UeNote

オモロい大学生「ウエノ」をnoteするブログ。

画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明
画像の説明

恩田陸『夜のピクニック』を今さら読んだ。ただ歩き続けるだけの青春物語がすごい!

今回は恩田陸さんの『夜のピクニック』を今さらですが読みました。

 

なぜ「今さら」なんて言うのか…。

 

恩田陸さんといえば、【蜂蜜と遠雷』の小説で史上初の本屋大賞&直木賞をダブル受賞したことで話題が持ちきりの作家さんです。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

そんな彼女が『蜂蜜と遠雷』で本屋大賞を受賞したのは今回が2回目。

 

その1回目は今から10年以上前になる、2004年『夜のピクニック』の作品で受賞して以来なんですね。

 

そもそも2回目も受賞するってやばいし。ちなみに過去の本屋大賞の中には、

三浦しをんさんの『舟を編む】や、湊かなえさんの『告白』などの名だたる名作があります。

 

恩田陸さんの凄さを分かっていただいたところで、

今回はその原点に帰る意味でも『夜のピクニック』を読んだ感想を書いていきたいと思います。

『夜のピクニック』あらすじ

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。
それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。
甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。
三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために-。
学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。
本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。
(引用: 新潮文庫裏表紙)

作品の舞台となるのは、作者の恩田陸さんの母校でも行われていたという『歩行祭』。

 

「祭り」なんていってるけどそれは朝の8時から翌朝の8時までの24時間かけてひたすら歩き続けるという過酷な学校行事なわけで、

 

しかもそれが修学旅行の代わりって言うんだからたまったもんじゃないですね。

 

でも、そんな「ただ歩くだけ」の行事にもみんな各々で達成したい目標や自分の歩く意味を持って『歩行祭』に参加するのです。

 

みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。

 

高順位を狙う運動部の男子がいたり、完走することだけが目標の人も-。

好きな人に想いを伝えようとする者-。

甲田貴子のように三年間隠し通してきた秘密を晴らそうと誓う者も-。

 

そんな超青春真っ只中の生徒たちを、恩田陸さんの心理描写が際立たせます。

圧倒的な語彙力と豊かな表現がすごい!

恩田陸さんの小説を読んで思うことは、

「なんか言い回しがすごいな〜」とか、

「気付いたらその登場人物たちと時間を共有していた…」ということ。

 

会話文以外ところで人物の考えや心をの動きを表現するのが抜群に上手いです。

 

青春時代だからこそのエゴや嫉妬、緊張などの複雑な心情が見事に自然に描かれていて、

自分も高校時代に戻ったような気分で読み進める事ができます。

 

また作品では『歩行祭』を通じて、常に歩き続けているわけなんですが、それら動作を説明した語句はほとんど出てきません。

 

でも、なんでかスタートからゴールまで自分も一緒に「歩いてる」感じがするんですよね。

あたかも歩行中の会話をその後ろで自分も歩きながら盗み聞きしてるような…

 

上手く説明は出来ないけど、本当に文章を書く技術がすごいなって思います。

甲田貴子の小さな賭けとは-

この作品の最大のテーマは、甲田貴子がこの歩行祭に対して他とは違う特別な想いを持って参加していること。

 

貴子にはどうしても卒業までに達成したいことがありました。

 

それは同級生で同じクラスである西脇融に一度でいいから話しかけること。

そんな簡単なことをなんで?

彼女と西脇融の間には誰も知り得ない秘密が…

貴子は西脇融から日常的に避けられ、時には怒りの込められた視線を向けられることもしばしば…そんな学校生活を送ってきました。

そんな生活とも今日でおさらば。

貴子は賭けに勝って、彼にどうしても伝えたいことがあったのです-。

 

さて、2人の抱える大きな秘密とは。そして貴子が賭けに勝って成し遂げたいこととはなにか。

それらがこの作品の最大の見所です!

(教えませんよ〜!是非ご自分の目でお確かめください。)

 

青春時代の若さゆえに近づいたり離れたり、自分を守るために相手を傷つけたり…と何だかもう高校時代の僕を見ているようで……(笑)

融の親友の戸田忍が好き。

色々な登場人物が出てきますが、僕が一番好きなのは西脇融の親友である戸田忍です。

『歩行祭』は2つに分かれていて、1つは学年とクラスで分けられて列になって最初の60キロを歩く集団歩行。

2つ目が集団歩行が終わり仮眠をとった後に再開される自由歩行。

 

この自由歩行では各々が歩きたい人たち歩くことができ、そこで融は集団歩行に引き続き忍と歩くことに。

 

彼はお調子者に見えて、普段から不器用な融を陰から支えているほか、本当はあの子の事が好きだったりあの事件の当事者であったり……

 

彼は自分のことを後回し、周りのことを常に考え、気を配り事ができる性格で、

とても人間味がある一番感情移入しやすい大好きなキャラクターです。

まとめ

夜間歩行を通じて貴子と融を始めとする登場人物の気持ちがどんどん変化し『夜のピクニック』を通して成長していきます。

 

そんな彼らと一緒に「歩きながら」、自分も青春時代を懐かしんだり、思い出しながら読むのがオススメです。

(まだ大学生ですが…(笑))

 

僕は戸田忍が一番好きなキャラクターだと言いましたが、読んでいくにつれて皆さんも自分の好きな登場人物が決まってくるのではないでしょうか。

 

抜群の心理描写とテンポ、『歩行祭』という独特の舞台設定など、恩田マジックにかかること間違いなし!

 

ぜひ手にとってみてください!

 

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

 

 

ではでは!